結論から言おう。

僕はFXで150万円溶かした。

しかも一度ではない。やめては始め、やめては始めを4〜5回繰り返しながら、トータルでその金額に到達した。我ながら見事な負けっぷりだと思う。(笑)

2013年、僕はFXという名の沼に、両足どころか頭まで突っ込んでいた。


① YouTube沼にはまる「必勝法」探し

まず僕がやったのは、YouTubeでFX関連動画を片っ端から漁ることだった。

「FX 必勝法」「FX 勝てる手法」「月収100万円」──そんなワードで検索しまくり、もっともらしいことを言っているチャンネルを見つけては、その手法を試してみる。うまくいかなければ別の動画を探す。また試す。また探す。

今思えば完全に必勝法コレクターだった。

そもそも、もし本当に必勝法があるなら、その人はYouTubeで無料公開なんてしない。当たり前のことに、当時の僕は気づけなかった。


② 謎のインジケーターに課金する男

動画だけでは飽き足らず、次は「エントリータイミングを教えてくれる魔法のツール」を探し始めた。

いわゆるインジケーターというやつだ。チャートに重ねると「買い」「売り」のサインが出る。無料のものを試し、効かないとわかると有料のものに手を出す。数千円、ときには1万円以上払ったこともあった。

結論から言うと、全部ゴミだった。いや、ゴミというより「後付けで勝率を良く見せる詐欺ツール」といった方が正確かもしれない。

授業料、高すぎた。


③ コツコツ積み上げて、ドカンと吹き飛ばす

利益が少し出るとすぐ決済してしまう。それが僕の悪いクセだった。

「逃げ切った!」という快感が忘れられず、ちょっと勝っては利確、ちょっと勝っては利確。口座残高の数字が小さく増えていくのが嬉しかった。

しかしその一方で、損失が出ると「もう少し待てば戻るはず…」と粘り続ける。

その非対称さに気づかないまま続けた結果、ある日やってくる。

コツコツ積み上げた利益が、一回のドカンで全部消えた。

やった人間にしかわからない、あの虚無感。


④「長期投資」という名の現実逃避

損切りができなかった。本当にできなかった。

「もう少し待てば戻るはず」と含み損を抱えたまま放置するのはまだかわいい方で、僕がやったのはさらに上をいく言い訳だった。

「これは長期投資だから」

FXの含み損を前に、僕は突然「長期投資家」に変身した。スワップポイントが少し入ってくるのをいいことに、現実から目を背け続けた。

もちろんそんな「長期投資」に未来はなく、最終的には強制ロスカットか、耐えきれずに大損で決済するかのどちらかだった。


⑤ 負けを取り返そうとして、さらに深みへ

損失が膨らむと、人間おかしくなる。

「このまま終われない」「一発で取り返せるはずだ」──そう思って、証拠金に対して明らかに過大なポジションを持った。

するとどうなるか。少し値が動くだけで口座残高がガクガク揺れる。ロスカットの恐怖で気持ちが不安定になる。夜も落ち着かない。

ハイレバレッジは、トレードではなく恐怖との戦いだった。


⑥ ポジポジ病という名の持病

「ポジションを持っていないと落ち着かない」

これが厄介だった。根拠なんてない。ただ、何かに乗っていないと不安なのだ。

そんなポジションだから当然、仕事中も気になる。バスを運転しながら(※停車中です)「今どうなってるかな…」と頭の片隅でチャートが浮かぶ。

本末転倒とはこのことだった。お金を増やすために始めたはずが、本業に支障をきたしていた。


やめる。また始める。を4〜5回繰り返した。

こんな失敗だらけでも、僕はFXをやめられなかった。

「次こそは」「今度こそうまくやれる」──懲りない男は、しばらく間を置いてはまたチャートを開いた。それを4〜5回繰り返した。

今思えば、完全にギャンブルと同じ心理だった。


そして今──正しい付き合い方にたどり着いた

そんな失敗だらけの僕だが、実はFXを完全にやめたわけではない。

現在も20万円をFX口座に入れてある。ただし、以前とは決定的に違うことがある。

もうFXを「投資」だとは思っていない。

趣味だ。釣りや競馬と同じ感覚で、溶かしてもいい範囲のお金でたまに楽しむ。大儲けしようなどとは微塵も考えていない。

150万円という授業料を払って、ようやくたどり着いた「正しいFXとの付き合い方」がこれだ。

そして2020年、僕は本当の意味での「投資」に出会うことになる。

次回へ続く。